Google ColabでPyCUDAのプログラムを書いていたのですが、ブラウザ経由で実行するのではなく自分のPCでCUDAを使いたくなったので、インストールを行いました。その時の記録です。
PCの環境
- GPU : NVIDIA GeForce GTX 1050
- Anaconda
GPUの確認方法
NVIDIAのGPUがインストールされているPCなら、”NVIDIA コントロール パネル”のソフトがあると思います。
このソフトの[ヘルプ]-[システム情報]より、[ディスプレイ]タブと[コンポーネント]タブに情報が記載されています。
例えば自分のPCの場合、[ディスプレイ]タブから、GPUが”GeForce GTX 1050″であり、CUDAコア数が ”640″ということが分かります。
[コンポーネント]タブからはCUDAのバージョンが”11.1″という事が分かります。
CUDAのバージョンはもともと9だったのですが、CUDA ToolKitをインストールすることで11.1へ上げることが出来ました。
PyCUDAのインストール
Anaconda Promptを立ち上げて、”pip install pycuda”を実行します。
赤くなってエラーになってしまいました・・・
エラー内容を確認すると、次のようにVC++ 14.0以上のビルドツールが必要と言われています。
error: Microsoft Visual C++ 14.0 or greater is required. Get it with “Microsoft C++ Build Tools”: https://visualstudio.microsoft.com/visual-cpp-build-tools/
—————————————-
ERROR: Failed building wheel for pycuda
という事で、エラーメッセージ中にある以下のURLよりビルドツールのインストーラをダウンロードします。
イントーラーを実行すると、何をイントールするか聞かれるので、”C++ Build Tools”と”右側イントールの詳細から”MSVC v140″を選択して、イントールを実行します。
こんな感じでインストールが始まります。2020年10月現在だとバージョンは2019になるみたいです。
インストール後に環境変数のPathへ以下の追加します。
C:\Program Files (x86)\Microsoft Visual Studio 14.0\VC\bin
ちなみに、環境変数を編集するときはWindowsの”ここに入力して検索”に”path”と入力すると楽にできますよ。
では、ビルドツールの準備が出来たのでもう一度”pip install pycuda”を実行します。
今度はインストールに成功しました。
インストールが成功したかを確認するため、pycudaのモジュールをimportしてみます。問題なくできました!
インストールトラブルシューティング
pipのバージョンでエラーが生じる
“pip install pycuda”で次のようにpipのバージョンでエラーが出る場合
メッセージに従ってpipをアップグレードします
“python -m pip install –upgrade pip”
pipのアップグレードにもう一度”pip install pycuda”を実行するとインストールが成功します。
モジュールのインポートでエラーが生じる
pycudaのモジュールをインポートすると次のようにSyntaxErrorが生じる場合
最後の表示より、原因はpytoolsにあります。
pytools\__init__.py”, line 249
__slots__: List[str] = []
SyntaxError: invalid syntax
“pip show pytools”でバージョンを確認します。
このバージョンが合わないようなので、このバージョンのpytoolsをアンインストールして、バージョンを指定したpytoolsをインストールします。
アンインストールは次のコマンドを実行します。
pytoolsのインストールできるバージョンを確認するため、バージョンを指定せずに”==”だけのコマンドを実行します。
アンインストールしたバージョン以外を指定して再度インストールします。
例えばバージョン2019.1をインストールする場合、
“pip install pytools==2019.1″と実行します。
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